高血圧の主たる原因

東日本の食事に塩分が多い傾向にある。と言いました。これは事実です。寒暖の差が激しいことによる高血圧合併症も東日本の方が多いことも言いました。合併症の発症頻度は高血圧が底上げしていることに問題があります。逆に言えば、寒暖の差が大きくても高血圧傾向でなければ、合併症発症の頻度を大きく下げることが出来るはずです。

 

塩分と高血圧の関係、メカニズムをはっきりさせておきましょう。

arrow 食塩(塩化ナトリウム)が血管に直接攻撃を加えることはありません。また、食塩はもとより、あらゆるナトリウム化合物質が食塩と同様に影響します。
例えば、グルタミン酸ナトリウム(旨み調味料、天然だし)、炭酸水素ナトリウム(重曹、例えば市販胃薬)も食塩と同じ注意が必要ですが、知られていません。
もっと具合の悪いことは、健康食を推進する人物が「旨み調味料を上手に使って食塩の量を減らせましょう。」とマスメディア上で語っていますが、完全な誤りです。むしろ、安心感がてつだって更に過剰にナトリウムを摂取する原因となります。生活習慣病に関する指導者にはこのあたりの啓蒙を強く要望したいところです。

 

ナトリウムが高血圧へと働く仕組みは次のとおりです。

arrow 身体細胞は内外との液中の電解質濃度を一定に保とうと働きます。バランスが崩れると浸透圧の差により、必要な液体が染み出る、もしくは、取り込んで同じ濃度になります。細胞内の液体が過剰となるか、不足することは細胞の死亡につながる一大事です。
そこで、このような事態にならないよう、腎臓が調節しています。腎臓の最重要機能です。腎臓単体での調節範囲を超えていると、その人物に水分補給を促します。喉が乾くのはこの機能によるものです。逆に過剰であれば排泄します。いずれにしてもすべて腎臓が正常に機能している状態です。
そこで、体液にナトリウムが多く取り込まれていると、水分を補給してもその水分は濃度調節に使用されているので、排泄されません。それは体液の増加を意味しています。恒常的にこの状態であれば、体液は常に過剰な状態です。ここで、「体液」とはその多くが「血液」であることを知っておく必要があります。
つまり、ナトリウムを恒常的に多くとっている人は、血液の量が多いのです。

 

もうお解りだと思います。血液は心臓と血管にあって、その量が多いことの意味。これが高血圧の主たる原因です。
日本人は平均、1日12gのナトリウムを摂取してます。2004年の高血圧治療ガイドラインが推奨する量はその半分6gです。